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明日海りおじゃないと成立しない『金色の砂漠』…観劇感想 [花組]

すみません…

冒頭からなんですが、
めちゃくちゃ長くなっちゃましたので、
お時間ある時にでも、
さらりとお付きあいくださると幸いです!




花組さんの『金色の砂漠』
本当に本当に素晴らしかったです…
あまりにインパクトがあったせいか、
夢に出てきちゃいましたよw


昨日、本当に疲れていたので、
舞台がそのまま夢に出てきたようです…


今回の作品は、
上田久美子先生が、
みりおくん(明日海りおさん)をイメージしたお話で、
みりおくんありきの舞台です!


…パンフの上田先生のお言葉が、そういうことを綴られてました


みりおくんじゃないと成立しないお話なのです…


役者冥利に尽きる反面、
プレッシャーは相当のものだと思われます


そして、みりおくんは、
新たな魅力を開花させたと思います


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みりおくんのファンの方々で、
すごく支持されている作品の中に、
『春の雪』があります


上田先生は、みりおくんを「情念」の人、と評してます
美しさと情念を兼ね備えた人が、明日海りおである、と


『春の雪』のみりおくんは、
まさにその情念と美しさの人物でした…


そのイメージから作り上げられたのかは存じませんが、
さらなる狂気な愛の世界が、
『金色の砂漠』にはあるのです…
上田先生らしく、とても文学的な作品でした…
愛と憎しみが生む狂気の果ての愛、という感じでしょうか


私はそう解釈いたしました






さて、
私の語りな前書きはどうでもいいとして(笑)、
ざっくりとした感想を述べていこうと思います


なるべくネタバレしないようにしたいのですが、
細かい部分をお話すると思うので、
ネタバレを気にされる方は、ここまででお願いいたします


と、思ったのですが、
読み返したら、ネタバレ全開です!
お気を付けください!!














実際のお芝居ですけど、
トップスターさんが奴隷…、
というだけでもインパクト絶大なのですが、
お芝居の冒頭で、
本当に奴隷なんだ、と感じるシーンがあります…


これがですね、なかなか衝撃的でした…


鞭で打たれたり、
強制労働されたり、なイメージの奴隷ですけど、
それ以上にインパクトがありました…


で、みりおくん始め、
キキちゃん(芹香斗亜さん)や、
あきらさん(瀬戸かずやさん)が、
奴隷のわりに小綺麗なのは、
王女付きの奴隷だからなんです


顔中泥だらけなイメージだったのですけど、
そういうのはなかったですw





みりおくん演じるギィは、
非常に賢いのに、
自分の感情を上手く消化出来ないでいる人物に思えました


だから、
自分が仕えている王女タルハーミネに対する想いが、
持て余しているようでした


過去には「好き」と告げたことがあるようなのですが、
本当に好きなのかどうかが分かりかねるようなギィの態度です


だけど、心の奥底では、
とても情熱的にタルハーミネを愛しているのです…


見かけは「静」なのに、心は「動」なのです


その力強い王女への深い想いが、
ようやく結ばれたかと思えた直後、
タルハーミネに裏切られてしまうギィ…
深い愛情から、深い憎しみに変わった時、
ギィはタルハーミネしか見えなくなったのではないでしょうか


愛と憎しみは、表裏一体と言われているように、
その人のことだけに囚われてしまいます
憎むことで、その人との繋がりは保てるのです


憎しみの果てに、
ギィは、国とタルハーミネを手に入れますが、
タルハーミネは、ギィの元を離れます


目の前に王座が迫っているのに、
ギィは迷うことなく、本能のままに、
タルハーミネを追います


ギィが本当に手に入れたいのは、
ただ一つ…
タルハーミネの心だから


今回、みりおくんにとっては、
非常に大変な役だったと思います
ですが、すごく繊細に大胆に演じられていたと思います
心の機微が丁寧に表現されていました


少年の頃の真っすぐさ、
青年の頃の内なる想い、
盗賊のギラギラさ、
タルハーミネを通じ合えた最後…


その時代時代を演じきっていたと思います


これからもっとギィと同化していくと思うので、
ギィの狂気な愛情が、どんどん進化していくのかと思うと、
ワクワクしますし、ドキドキします…


カメロマのヴァルモンから、
イイ感じに黒さを出してきていて、
新たなみりおくんの魅力が開花されていっているので、
これからもすごく楽しみです


ちなみに、
少年ギィは、悶絶もののキュートさですので、
これからご覧になられる方は、鼻血出さないように(笑)
萌え死ぬかと思いました…w





ヤバイです!
みりおくんだけで、無駄に、めちゃくちゃ長くなっちゃいました


ここからは、さらにざっくり行きます!





タルハーミネ役のかのちゃん(花乃まりあさん)
ピッタリの役だったと思います


かのちゃんには、
美しくて、プライドが高い役に似合います!


今回、衣装もカメロマの時に指摘した通り、
首にゴージャスネックレスで、
肩だしの衣装だったので、か弱く見えましたし、
素敵だったと思います


タルハーミネがなぜギィを殺すように命じたのか、
どうしても理解出来なかったのですが、
そうすることで、
タルハーミネ自身のギィへの想いを断ち切りたかったのかな、
と解釈しました
あれだけ全力で愛情を注がれたら、怖くなったのかもしれません
すでに、国の王女としては、ある種の禁忌を犯したわけですし…


あと、ギィへ屈するような気がしたのかもしれません
誇り高いタルハーミネには、ギィへの愛情は、
理解出来ない自分の感情だったのかも


その辺りの迷いも上手に表現されてたと思います






ジャー役のキキちゃん
もうね、ジャーがいなかったら、
すんごく疲れるお芝居だと思います(笑)


ジャーはこのお芝居の語り部と言ってますが、
それ以上に、この作品の良心だと思います


ジャー、ビルマーヤ、ゴラーズが、
心のオアシスでございました♪
上田先生的にも、それが狙いなんだと思います


キキちゃんの成長が本当に嬉しいです
みりおくんをしっかり支えるようになった頼もしい存在感に、
グッと胸に迫るものがありました…


ジャーのビルマーヤを想う心が、ホロリ…


なので、観客的にも、
一番感情移入のしやすいトリオだと思います
だからこそ、ギィとタルハーミネの情念が生かされるのですけどね


今回の上田先生の作品は、
人を選び兼ねなかったのが、
ジャーの存在で、救われていると思いました
この辺りも考えられていたからこそ、
ジャーは語り部だったのだと思います


最後の叫びは胸を打ちました…





国王ジャハンギール役のちなつちゃん(鳳月杏さん)
素晴らしいの一言!
花組へ異動してからの大活躍ぶりは目を見張りますが、
それ以上の結果を出していると思います


凄まじい威厳と気迫で、
絶対王者的な国王を見事に演じてました!
その実、
王妃アムダリアへの愛も深く感じられました


そして、あの色気…
ちなつちゃんの色気ダダ漏れには、やられっぱなしですw





王妃アムダリア役のゆきちゃん(仙名彩世さん)
涙も鼻水も出る熱演をされていたゆきちゃん!
さすがの演技力でした!
席が割と近かった上に、オペラグラスでガン見してたので、
細かいところまで堪能しちゃいましたw
王妃としての貫禄はもちろん、
愛情深さも申し分なし!


思い返せば、マリア侯爵夫人も絶品でしたもんね…


トップ娘役としてのこれからのご活躍が、
めちゃくちゃ期待出来る、今回の作品での演技でした!





ビルマーヤ役のべーちゃん(桜咲彩花さん)
この作品の良心である姫を、美しく演じていたべーちゃん
上品さもさすがでしたし、
ジャーへの想い、
ゴラーズへの尊敬、
それを丁寧に演じてらっしゃいました


安定感はハンパないですね…
声も美しく、活舌も抜群!


ジャーとある意味幸せになれてよかったです…
べーちゃんも涙を流しての名演でした♪





テオドロス王子のカレーくん(柚香光さん)
花組さんでは、私個人で一番のお気に入り♪
95期ですもんね←


さすがなオーラなカレーくん
このお芝居の中では、実は普通の感情を持っている人物だと思います
良くもなく、悪くもない、みたいな…(笑)
自分が可愛いのなんて、誰もが持っている感情ですしね
劣等感も普通持ち合わせてると思います


だけど、カレーくんが演じると特別に感じるのが、
そのカリスマ的なオーラからでしょうね
舞台が華やかになります


でも、やはり歌が相変わらずのダメっぷり
もっともっと精進してくださることを願ってます





盗賊ザール役のマイティー(水美舞斗さん)
もう一人の個人的お気に入りなマイティー♪

もっと出番があってもいいくらいでした
歌は相変わらず上手!
盗賊のオレオレ感が前面に出ていて、好演されてました!


こういうギラギラした役、合うと思う





あと、じゅんこさん(英真なおきさん)
星組っ子としては、
じゅんこさんのご活躍は本当に嬉しいです!
ここのところは、花組さんとご縁がいっぱいですけど、
たまには、星組にも顔出ししてください(笑)


王妃アムダリアのお付き奴隷のピピを好演されてました


良心のある大人…
こういう役、じゅんこさんには似合います
少年ギィとの絡みは羨ましい限りw





あきらさん(瀬戸かずやさん)がコミカルな奴隷で、
笑いを誘ってましたw
あきらさんとおとくりちゃんの迷コンビは、
ぷっと笑いが出ますw


それと、たそくん(天真みちるさん)のゴラーズ、
いい役でした…
人間見かけじゃないよ、的な優しいゴラーズを好演!
本当にいい人…






なんか、気づけばすごく長くなってしまいました…
分けようか迷ったのですが、
今週は、みちふう退団週なので、
まとめてしまいました!


とにかく、見応えのあるお芝居なので、
これからの方は楽しみにされて大丈夫です!
めくるめく上田ワールドに浸れます


ショー『雪華抄』については、後日…!


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